●先日、阪神電車内で、携帯電話でメール中のウラ若き女性が向かいに座ってたオッチャンに大声で叱咤されていた。声がデカ過ぎて内容不明でしたが、要は電車の中では携帯を使うな、ということだった。女性はフテ腐れながらもそそくさと携帯電話を仕舞った。
●「電車の中では携帯電話の使用をご遠慮してください」というアナウンスと、混雑した車内では「ペースメーカー云々」で「電源をお切りください」という内容のアナウンスは、電鉄各社共通して行っている様に思う。小拙自身は京阪、阪神、大阪市営地下鉄、しか知らない、が。
●「ご遠慮」或いは「電源を切る」ということはほとんど守られていない様に見える。勿論電車内では使わない人や電源を切る人も居られるとは思うのだが、電車に乗って使っていない人を見ない時はない。
●少なくとも電車内で使っている人にはアナウンスが届いていないか、届いていてもアナウンスの意味が分からない、あるいは分かっていても無視している、ということになる。そういう人が増えている、という事は事実。
●本当に電波(電磁波)が心臓ペースメーカー等に影響を与えるのであれば、混雑した電車内でのラジオやウオークマンもいけないのではないか。携帯電話出現の以前より生活圏周辺では電波(電磁波)はたくさん飛び交っていた様にもおもう。だから車内の使用が良いとも思わないが。
●自動車を運転中の携帯電話も今や当たり前になっている様で、良く見かける光景だ。先日は名神高速道路上で、明らかに携帯メールを読んでいるドライバーを見た。
●小拙自身は心臓ペースメーカーをしていないので、分からないのだが、電車内の携帯電話も運転中の携帯電話も他人に迷惑をかけるおそれがあるからイケナイのかも知れない。運転中の使用は事故を起こす危険性が非常に高い様に思われる。
●電鉄会社が車内での携帯電話使用を遠慮願っている以上、怒ったオッチャンは正しい。しかし、本当に携帯メールもイケナイのかどうか。静かに携帯電話を使うのはどうか。実際の所どの程度心臓ペースメーカーに携帯もウオークマンもラジオも影響があるのか否か、などを知りたいとおもった。
●各電鉄会社の対応は単に乗客同士のトラブルを最小限にしようとして単なるエクスキューズとして「ご遠慮」「お切り」願っている様にも見受けられる。
●小拙自身は携帯電話を持っていないので何とも言えないが、携帯電話、携帯メールは全て「わたくし」事が中心のものではないだろうか。読書(新聞や本やマンガ)とは少し違うのかも知れない。何が何でも移動中にやらなけばならない電話なんてほとんどないのだが、一種の癖になるのかも知れない。
●東京大学出版会から「公共哲学叢書」が上梓されているが、今の日本は「滅私奉公」の時代ではなく完全に「奉私滅公」の時代なのかも知れない
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