○プロ野球・パシフィックリーグの大阪近鉄バファローズとオリックスブルーウエーブが合併することを機に、球界再編問題がわちゃわちゃになり、遂に史上初のストライキを実施することになった。
○パシフィックリーグは今シーズンプレーオフ制を採用し、三位争いの熱い戦いを続けていたが、再試合が行われない限り、我がバファローズのプレーオフ進出の可能性が無くなった。寂しい。
○はたまた、セリーグの優勝争いや日本シリーズにも影響が必至であるそうだ。小拙が悔しいのはパリーグのオールスター東西対抗戦までもが中止になってしまったことだ。毎年静岡・草薙球場で開催されていたこの大会を何故中止にしてしまうのだろうか。
○小拙は昨年のパリーグ東西対抗戦を観戦し、全くもって誠意の無い球場係員の態度に超ムカつきつつも、由緒ある球場の風にさらされながら最高に旨いビールを飲んだ。今年は新幹線で行って、前後不覚になるまで野球に酔いながらビールが飲めると計画していた矢先の発表であった。
○プロ野球のストも二日目(2004年9月19日)に入ったので、ヒマジンの小拙は藤井寺球場に行った。約十年ぶりの藤井寺体験であった。充分使えるやん、藤井寺球場。カッコええやん、藤井寺球場。ここに戻ってもらっても別にええねんけどもなあ。
○一軍選手も今日は藤井寺に来ていて、ファンにサイン会を実施していた。中村、礒部選手をはじめ全員が手分けしてサインに応じていた。うれしかったのは、今期のオープン戦でアキレス腱を切った吉岡選手が元気にサインに応じて呉れたことである。小拙自身はその他吉田投手、的山捕手、森谷、井戸外野手にサインを戴いた。
○中村選手は、「KINTETSU BUFFALOES」と書かれた赤青の旧デザイン帽子を前後ろに被り、「押したらアカンで〜」「この線から入ったらアカンで〜」「ちょっと待っときや〜」と夜店のオッチャン状態で気さくにサインや撮影に応じていた。2時40分にサイン会が終了すると一斉に礒部コールが起こった。
○同じ日、大阪府の門真市と守口市が合併するしないの「住民投票」が両市で行われた。門真市は投票率が50%に達しなかったので結果は非公開となり、守口市はかろうじて五割は超えたものの反対票が圧倒的多数であった。○「住民投票」を行う推進力になっているのは、決まろうとしていることへの反対勢力なのではないか。決まろうとしていることに反対しているからこそ「住民投票」で是非を問え、ということになってしまうのではないか。今井一氏などの主張する「民主主義」である。
○守口市民の小拙は、賛成票を投じた。元来この守口市も、様々な合併やら吸収で現在の姿になっている。これからも形態を変えて良い筈、だ。松下と三洋も出発点は同じであるから、同市となって新たなる恊働が生まれれば良い。
○小拙がバイトに行く神戸の人たちも「守口市」のことなんか誰も知らない。大阪市に隣接していることすら知らないし、ましてや三洋電機の本社所在地であることなどもほとんど知られていない。
○ほんの40キロ離れただけで、こういう状態であるということは、その他府県から見れば守口市の存在価値や評価はゼロに等しいと思う。何故合併してはいけないのだろうか。小拙は、少なくとも「とりあえず反対」ということだけは云いたくない。
○住民投票を実施する承前に住民説明会のようなものが開催されたが、小さな公民館に関係者と近隣の住民が集まっただけで終わった。要するに何事にも関心が無い、ということである。「住民投票」には関心がないけれども「とりあえず反対」心理をうまく利用しているのかも知れない。
○もっと地方などでは、住民投票が実施されて圧倒的多数で賛成が支持される場合がある。門真、守口の場合、相互に数十億円の赤字を抱えているというが、生活者の実感としてそこまで切羽詰まっていない、のかもしれない。
○しかし諸君、ここで守口市庁舎をごろうじろ。人口15万のそんなに大きくない市だとはいえ、ここまでボロい必要があるのか。人口が倍とはいえ八尾市庁と違い過ぎるほどのエラ違いである。小拙はこの守口市庁舎こそが、合併のシンボルであり、シグナルだと思う。
○かつて神戸市では神戸空港建設に反対して、住民投票を実施するための署名運動を行い、31万(有権者の27%)もの署名を集めたが、神戸空港建設の動きには何の影響もなく進められた。
○合併を行うとか、何かを反対する前に、地方議員の選挙、国政選挙その他投票権を行使しなくては何も始まらないと思う。合併云々ということも反対云々ということも我々が選んだことになっている議員達が議会で決めたことであるから、無投票者は少なくともそれには反論も賛成もできない。
2004年9月20日号掲載