06月02日
日をください。希望をください。その体温をわけてください。
もういちど歩いてゆけるなら、あなたを愛させてください。
わたしを労らないでください。わたしに優しい笑顔をむけないでください。
わたしにあなたの痛みに釣りあうほどの痛みをください。
06月06日
日、ひとつの、唯一無二の存在と別れを決意した。
優しくされ労られ、その濁りのない無垢な笑顔に殺されると思った。倫理がつくった壁で隔てられたその繋がりにわたしはくずおれた。
想いはこれからもここにある。密やかにそして、血を流しながら。
昨日から母が来ている。「あなたは薬物依存症だ」と罵られた。
云われなくてもわかっている。わたしは薬物依存症です。薬で狂って死ぬのです。もうどうでもいい。唯一の希望を失い、わたしは迷っています。信仰しているカトリックも、もはや効力をもたずにいます。神様にも見放されてしまったのです。
自分を救うことができないわたしが、なにができるというのでしょうか。ただ死の誘惑がわたしを誘うのです。
06月12日
の届かない彼方のあなた
尊く 儚い
そんなあなた
強く 脆い
そんなあなた
わたしは失った
あなたを
唯一の希望だったあなたを
失ったのです
もう泣かないよ 泣かないよ
甘いチェリーを頬ばって チェリー色したネイルを塗って
夜に祈るんだ
あなたの幸せと救いを
そして
わたしの死を
2006年6月12日号掲載
▲ページトップ
|