日々のケダマ

肩や背中がいつもひどくこっていた。

整体に通ったこともあったが、お金もかかるし、なにより整体師さんとの会話が億劫で、だんだん行かなくなった。スポーツクラブも荷物が多くなるのが面倒だし、結局重い荷物を持ったまま本屋に寄ってしまったりして、かえって肩がこる始末。

最近は家で体を動かすという地道な方法に行き着き、そもそも運動量の少ない私の生活で生じる程度の凝りには、負荷の少ない細かい運動のほうが合っているらしく、上手にやるとかなり効果がある。体の中心に近いところの筋肉を動かすつもりで小さく回したりのばしたりしていると、周囲のこわばった筋肉が突然ぐぐっと緩んで、暖かくなるのが心地いい。

体を動かしながらなんでこんなところがこわばったのか?とぼんやりと考えている。それが結構自分のこれまでの人生を振り返るきっかけになったりもする。ヨガにはまる人も同じようなことをやっているのかもしれない。

体を楽にして、普段の作業を気持ちよく出来るようにするのが目的なのに、今のところ休みの日には転がったり立ち上がったりして、一日中怪しげな動きを繰り返していることもある。お陰でやらなきゃいけないことはちっとも進まないのだけど、体は随分楽になった。

この状態に至るまでの道のりは長く、振り返ればこの10年、なんとか楽になりたいという一心で、整体やリラクゼーション関係の本もいろいろ読んで試した。

最近面白かったのはTFT療法というので、本来はトラウマや恐怖症を治療するものらしいが、凝りや痛みの緩和にも使える。

不快なことをイメージしながら決まった手順で体のつぼをタッピングしていくという怪しげな治療法だけど、これが不思議と効果があったりする。個人的な感触としては、タッピングするときにイメージできるものがはっきりしているものほど効果が出やすく、そのイメージした対象にピンポイントに効く。たとえば「足首のこわばり」に対してやってみたら、そのときイメージした部分には効いたが、今度はそのすぐとなりのこわばりが気になったりして、きりがなかった。あちこちが連動してなんとなくこわばっているという状態には効果は今ひとつ。今度は自分の毛虫恐怖症?にでも試してみようと思う。

動物にも使えるらしいのでぜひ試してみたいのだけど「動物がその時何のことを考えているかが重要になります」と書いてある。そんなこと言われても…

一番確実なのは恐怖の対象を目の前にしたときだろうが、猫を掃除機の前に連れて行ってタッピングなんてやったらこっちが傷だらけになりそうだ。ヲザワの場合一番怖がるのは「突発的な出来事」だから、ピンポーンとチャイムが鳴って飛び上がったところを捕まえてタッピング……理屈はわかるがちょっと難しいんじゃないか。

あと、「ツボの位置は人間も動物も大体同じです」と書いてあるけど猫の「鎖骨下」ってどこ?「小指の、薬側の爪の横」ってどこ?まだまだ研究の余地は多そうだけど、猫に試してみることができたら、結果を報告したいと思います。

2008年12月22日号掲載 

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