2025年度紙ジャケ大賞 選考経過





W:今回の選考は難しかった
S:最後の最後までどうしようかと・・
W:いろいろ紙ジャケ大賞の選考基準も揺らいできたよね

【第28回紙ジャケ大賞 2025年グランプリ】
★★★マーキー/ベル・アンティーク・レーベル
「ベル・アンティーク 紙ジャケット・シリーズ ジョン・ウェットン」★★★

S:今回の大賞は最終的に、2017年1月31日に大腸癌で亡くなった英国ロックの”ザ・ヴォイス”
ジョン・ウェットンの紙ジャケに決まったんですが
W:実はウェットンの紙ジャケには探検隊も振り回されてて、前回は07年が一度延期になって
08年に出たんだけどノミネートから漏れてしまって
S:キング・クリムゾン、UK、エイジアって紙ジャケファンのメイン層的にも外せないアーティ
ストだったんですが、どうもうまく賞と噛み合わなかったんですよね
今回は他の候補が減点主義で堕ちていって、最後に宝石が残った感じですかね
W:でも今回あらためて聴いてみて、このシリーズでウェットンの歌声を堪能できた。大賞にふ
さわしい内容だと思うよ
S:晴れて大賞受賞、おめでとうございます!



【ROCK/POPS部門】 部門賞次点:「シン・リジィ」 次点のシン・リジィは『ラスト・ライブ』が初紙ジャケ化。音源は23年版リマスター。 他にもエアロスミスなど、今年の傾向としてはアーティストの全作品中、CD時代にリリースさ れて、まだ紙ジャケになっていなかったタイトルの落ち穂拾いリリースが目立った。 S:エアロスミスも2005年『ロッキン・ザ・ジョイント』2012年『ミュージック・フロム・ア ナザー・ディメンション!』の紙ジャケ化はうれしかったんですが、問題がありましてね ”日本初回盤LPのオビの仕様を再現”ってのがセールスポイントだったんですけどねー、これが W:お。またメンドくさいこと言い出したな S:特にメインとなる『闇夜のヘヴィ・ロック』と『ロックス』が、、 まず『闇夜・・』の初回帯は右下に特典ポスターの表記があって これですが このポスター付き 『ロックス』は 紙ジャケだと”全米第一位”帯を復刻してるんですけど 初回はこの”ポスター&バッヂプレゼント”帯で、帯裏に応募券付きなんですよ そのプレゼントまで復刻してくれてたらホント大賞ものだったんですけどね W:なるほど、全米1位取った後は、もう遅いだろ、と S:再紙ジャケ化だっただけに残念でしたね W:それよりこの『ロッキン・ザ・ジョイント』はレコード出てないんじゃ? S:コグると、例によってインドネシアでカセットが出てるみたいなんですけどね、、、 その他フレディ・マーキュリーのソロ40周年記念紙ジャケは、日本初回風のかぶせ帯がうれしかったが、 ”2025年の40周年記念スペシャル・エディションのLPのオリジナル・アートワークを使用した初の紙ジ ャケット化” って、何を言っているのかすぐには理解できない仕様での紙ジャケ化。かつ、リマスターは2019年版だ。 ロキシー・ミュージックの紙ジャケも ”2022年EU盤LPをミニチュア再現した見開きジャケット仕様” なのである W:22年LPなんてUKオリジナルより数が少ないんじゃ? S:レアだからといって価値があるとは限りませんからね W:でも、考えてみると、紙ジャケ初期に比べたら、こうしたことがちゃんと帯裏に見える形で、要は買う 前に表示されてるって、凄いプロダクトとしてキチンとしてるよね S:この辺は進化、といって言いんですかね ロックの紙ジャケにはその他にも「ニュー・エイジ・ステッパーズ」などシリーズではないけれど見逃せ ないものがあった。 税込5,123円と値段も含めて究極のフィジカルといえるアラン・ホールズワースのSACD紙ジャケ・シリー ズは第1弾が2024年12月6日発売と残念ながら去年スタートで対象外。 でもいつかは聴いてみたいシリーズだ。
【JAZZ & SOUL & RARE GROOVE部門】 部門賞:ユニバーサル ミュージック 「Verve Accoustic Sound SACDシリーズ(2025年分) 及び ヴァーヴ@70 SACD Selection 第1弾」 W:ジャズは今年も紙ジャケ無くってって、ここんとこ毎年言ってるな S:なんだかこの部門もいろいろジャンル統合されてよくわかんなくなってますね W:「イタリアン・ライブラリー・ミュージック」って、ジャンルここでいいのか? S:出してくれるだけでも有り難いシリーズなんで・・・聴くときっと納得しますよ (どれどれと聴いてみる) W:うん。。。確かに、よく出してくれたよな。まあこの部門でいいか
【J-ROCK/J-POP部門】 部門賞:「TETSU」(山内テツ) 2025年も訃報が続いたが、中でも山内テツの逝去は衝撃であった。 はからずもタイミング的にソロ・アルバムがLP&CDで復刻されたのはうれしいリリースだった W:今聴くといいアルバムなんだよな。なんだかグッとくる また、3位のYMOに関しては紙ジャケ大賞の定義を見直すことにもなった。 そもそも紙ジャケ大賞は、かつてアナログで発売されていたレコードを復刻したものが対象だったのだが、 この場合、かつて、とはいつまでを許容できるのか? 昨今はCDよりまずアナログ盤が先に出たり、同時に出たりしているが、その場合も選考対象なのだろうか? 特に本作はまずBOXの収録音源として発売され、それをCD&LPで分売したものだ。 この紙ジャケCDはLP同時発売なのだが、ここまでを紙ジャケ化としていいものなのか W:でも聴いちゃうとね S:ノミネートしたくなりますよね
【ワールド・その他の部門】 【紙ジャケは輸入だったで賞】 「アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ:デラックス・エディション」 実はこのプリンスの紙ジャケ、大賞候補であった。内容的には抜群だし、ジャケもフラップ・ギミックを再現。 ただ、キラキラジャケで風船坊やステッカーが付いていなかったのでどうしようかと思ったのだが、 紙ジャケ自体が輸入とのことで、この賞になってしまった。実に惜しい復刻であった。 友川かずきも復刻紙ジャケではなく、邦楽でよくあるW紙ジャケであった。元がシンプルなシングル・スリー ヴだった場合、紙ジャケ化にした時にチープすぎるのかよくこうした仕様になる。 W:我々としてはシングル・スリーブはシングルでいいから、他にもっと紙質とかにこだわってもらった方がいいん だけど S:W紙ジャケのフォーマットがもう印刷会社にあるので、それを選択することになってしまうんですよね

【選考を終えて】 S:インバウンドがひと段落して、シティ・ポップブームも落ち着いたのか、リサイクル・ショップを回っていても 山下達郎とかは大分安くなってきました。 その分上がってきたのがJ-フュージョンですね。 カシオペア『ミント・ジャムス』、高中正義のファーストが中古で1.5万を超えてきたのは今年前半の大きなトピ ックでした W:J-フュージョンの紙ジャケとか出ないねー S:企画されてるかもしれないですが、やるならタカナカの宣材ステッカー再現!とか、そういうのがないとあまり 魅力はないかもしれませんね カシオペアはファーストと『サンダー・ライブ』のメンバージャケが復刻されたら嬉しいですけど カシオペアのメンバージャケ。いずれも80年末には現行のジャケに変わっている。 特に右の『サンダーライブ』は同年4月発売なので、ごく短期間での変更であった W:インバウンドは一息ついたとはいってもまだまだ人気のジャンルはあるんだよね S:Nujabesとかまだまだ人気があがっている気もしますね。アニメ関連、テクノ関連とかの紙ジャケ仕様盤もけっこ うありますよ 『サムライ・チャンプルー』のサントラは紙製ジャケット仕様だ ローファイ・ヒップホップも注目のジャンル W:去年はツェッペリン本とか出して忙しかったみたいだけど、今年もなんかあるの? レッド・ツェッペリン最強オリジナル盤ガイド

S:今、一冊書いてるんですけど、なかなか進まなくて。とりあえずツェッペリンの映像がようやく出るみたいなんでそれ
を観ながら過ごします・・

W:ビートルズも来日60周年だし、『ラバーソウル』のSDXにも期待したいね
S:『ラバーソウル』期待していますから、出ると良いですね!


(了)