手のひら
手のひらをみていた
白いの、大きいのしわしわの
私より偉いそれらは
皿を洗い
ネギを刻み
りぼんを結び
人をなじり
花に触れ
抱きしめあう
あなたに夢がないのはどうして
斜面を転がるのはどうして
わたしは手のひらをみていた
いろんなひとの指と骨のうごき
きれいで 開いては閉じて
まるでそれはのっぱらで
それぞれ自由に香りたつ
あの様々な花に似ていた
2010年2月8日号掲載
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