El&P「恐怖の頭脳改革」検証


H.R.ギーガーによる名ジャケの比較。
中央がLP、左下が93/11月のデジパック、右下が99/3月の紙ジャケである。すべて日本盤。
紙ジャケの再現度は日本版に対しては帯を含めて完璧である。(でもこの帯ってLPの時はWPが
作ったんだけどビクターさん復刻しちゃって大丈夫かいな)。
骸骨仮面(?)を開いたところ
LP及び紙ジャケは左側が半円に切り取られた形で開く。
デジパックは互い違いに重なっている感じだ。
次に全開。
デジパックは4面全方位に開く(これはこれでカッコいいんだけどね)。
下にひいてあるのは紙ジャケ版のオマケポスター。ポスターの再現度も
完璧。デジパックにもオマケのポスターはついているが、やはり横長サ
イズになってしまっている。

なおUK盤の最初のポスターは3カ所が円形にくりぬかれ、折り畳むとそこからメンバーの
顔が見えるダイカット仕様のギミックポスター。
日本LP、デジパック、紙ジャケともそこまではさすがに再現されていない。
角度を変えて見たところ
音質は紙ジャケ版が圧倒的にいい。
ちなみにCDトラック5「悪の教典#9 第一印象」の途中、8分41秒くらいで、LPは
B面にひっくりかえさなければならなかった(もちろんCDでもつながってはいない)。
はじめてCDで聴く人はお聞き逃しのないように。

またこの「恐怖の頭脳改革}"Brain Salad Surgery"には米国RHINO社による
3Dホログラムジャケのリマスター版もある(96年発売。最近(99年2月)再発された)。
 
見る角度によって鉄仮面がゴーゴンに変わるホログラム(風?)ジャケット。
ホログラムはPケースに線上にオウトツを入れることで実現している。
さてこのライノのリマスター盤にはその他にも興味深い特長がある。
1.ボーナストラックとしてインタビュートラックが入っていること(96年のインタビュー)
2.「悪の教典#9 第一印象」がつながっていること。
「悪の教典#9」の構成は
  LP 日本盤CD RHINO盤CD
第1印象パート1 A-5(FOで終わる) Track5 index1(FOで終わる) Track5(FOせずにつながって)
第1印象パート2 B-1(FIで始まる) 同上(FIで始まる) Track6
第2印象 B-2 Track5 index2 Track7
第3印象 B-3 Track5 index3 Track8
4曲 1曲(3index) 4曲

従ってLPと同じ構成のCDは上記にはない。RHINO盤はFOせずにつなげているため、曲時間が短い。
どっちがいいとは一概にいえないがRHINO盤も一聴の価値はある(つながっているので驚く)。
音質はRHINOもけっこういいが、音圧、聴感上のレベル、スピード感で紙ジャケの方が勝っているように感じる。

grinさんからUSAデジパック版の情報をいただきました。
アメリカの VICTORY 社から出たもので、4面開きのデジパック仕様。
発売年のクレジットは無いが、93年11月に買ったので大体その頃の発売ではないかとのこと。
(ちなみにこれは日本版デジパックと同じ発売日です)。
音はリマスターされており 、
"Remastered by Joseph M. Palmaccio at PolyGram Studios"
というクレジットがある。
表紙は日本盤のデジパックとは違い、LPのように半円形に切られている。
「悪の教典#9」は1曲として扱われており(3index)、
「第一印象」はフェイドアウトせずに繋がっている。
とのことで、アメリカ盤では以前からつながっていたようです。
このあたり、日本とのリイシューに対する考え方の相違が感じられて興味深いところです。


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