紙 ジャケがのフォーマットが定着する以前にもLPを再現するために
様々な試みが行われた。ここではそんな過渡期のチャレンジ精神溢
れる作品を紹介してみたい。
1.ロータスの伝説 91/3/29 SONY
サンタナの「ロータスの伝説」のCDフォーマットによる再現を試みた
とんでもないアルバム。
もともとのLPは横尾忠則による22面曼陀羅ジャケット というおそろ
しい代物(スゲエー)。
まずCD2枚をマルチケースにおさめ、大きめのカバースリーヴをかぶ
せる。スリーブとマルチケースの間に問題の復元ジャケットをおさめ
る形式で、紙製の復元ジャケットにはCDは入れていない。試しに入れ
てみたがサイズ的にほんのちょっと小さくて苦しい感じだ。もう何ミリ
か大きければ紙ジャケとして機能したのに大変惜しい(何が?)。
復元ジャケットの出来は出来をどうこういう代物ではない。
ただ圧倒されるだけ。
上の写真は曼陀羅が全開した所。
これも紙ジャケの精神に通じる偉大なリイシューだと思う。
2.恐怖の頭脳改革 93/11/21 \2427 victor
当時流通できた最適なフォーマット、デジパック形式でLPの再現を
試みたもの。後4ヶ月待てば同じビクターから紙ジャケのフオーマ
ットが登場しただけに、これも大変惜しいリイシューだ。
もとはH.R.ギーガーによるロック仕掛けジャケット史上?の最高傑作
といわれるものだけに再現にも力が入っている。
帯にも可能な限り忠実に再現とうたってある。
しかし悲しいかな、やはりデジパックには限界がある。横長に
トリミングされるため、頭がきれてしまうのだ。本来は下のように
なる。上と比べてみてほしい。
また開けるとメドウーサ(ゴーゴン?)が出てくるのだが、
これもホントは下のようになるはず。
みたとおり頭の冠の部分が欠けてしまっている。
ビクターはその後ELPの紙ジャケ化を行うが、「恐怖の頭脳改革」
は紙ジャケにしなかった。この力の 入ったデジパック版が出たば
かりということもあったのではないだろうか。
追記
5年の歳月を経て、ついに「頭脳改革」の紙ジャケが発売され
ることになりました!発売日は99/3/3です。期待しましょう!
(ちなみに以前紙ジャケ化された3作も再発されます)
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