ロック、ポップス、ジャズ、クラシック、J-POP、海外の全部門の中から、紙ジャケ探検隊が、2002年の紙ジャケ大賞に選んだのは、キャラバンのファースト・アルバム！
　今年はジャズ/ロックの名盤で紙ジャケ化できそうなものはあらかたでそろってしまった過渡期であった。できそうにないもの、ストーンズ、マイジェネ、ボウイなどの大物はやはり紙ジャケ化はかなわず、選考も決め手がないまま大混乱に・・・。
　しかしキャラバンのファーストはジャケの出来もさることながら、英文+日本語解説でクレジットもきちんと記載してあり、何よりも音源的な重要度が他を圧した。最近多いモノ/ステレオ併録であるが、モノ版をボーナス扱いではなく、最初に収録。その意味は聴けば納得。幻だったモノMIXこそが本来あるべき姿であったことを強烈に印象づけた。その衝撃は同じく両ヴァージョンを収録したＶＵのバナナを超えるもの。さらに音源のレア度もピカイチ（だって、ホントにないのだ、らくだモノ）。もちろん今年前半、カンタベリー系のアーティストが次々と来日した、その素晴らしい思い出の象徴でもある。
　ジャズの分野では10インチ盤の紙ジャケ化という新しい切り口が目立った。また日本のロックやインディーズの紙ジャケも多数登場。関東のレコードチェーン、ディスク・ユニオンが度肝をぬく特典や独自再発、ついには質の高い紙ジャケＣＤの発売まで手がけて、紙ジャケ界（？）を席巻した。
　それでは02年を結果を見ながら、各賞の解説部分で、03年の展望も探っていきたい。新フォーマット、ＣＣＣＤ、中古市場に鳴りわたる初版/MATRIX狂想曲・・・。
　なお、各賞の選出にあたっては、皆様からメールや掲示板での話題の盛り上がり等を勘案しつつ、例によって探検隊メンバーの独断と偏見、場当たり的な意見など、ごちゃ混ぜにしながら、新春のある日、都内某所において非公開の選考会議をおこなった。各部門賞は以下の通り。