©2007 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED
「ここ数年の日本映画で一番の拾い物は?」と尋ねられたら、迷うことなく内田けんじ監督の劇場用長編デビュー作である『運命じゃない人』挙げる。決して大スターが出演しているわけでもなく、話題性が先行していたわけでもない『運命久御山じゃない人』は、作品の持つ力だけで大きな話題を集め、その面白さゆえに口コミが口コミを呼び、スマッほか、全国一斉ロードショーシュ・ヒットを記録した。演出・脚本ともに優れた新人監督の登場だと快哉を叫んだものだ。
その内田けんじの新作というだけで必見と言えるのだが、主演が大泉洋・佐々木蔵之介・堺雅人という、今最も注目すべき個性派揃いと聞けば、期待は更に高まり、もう居ても立ってもいられなくなるというのが正直なところ。
かくして本作は、才能と才能が随所で化学反応を起こし、劇的な面白さを獲得し得た。演出・脚本・演技が三位一体となった様は、まさに映画の快感を存分に展開していると言える。だましだまされが連続する大人の放課後の魅力的なことと言ったら!!「面白い!」という言葉が、実にぴったりの極上エンターテインメント。
アフタースクール http://www.after-school.jp/
5/24〜 東京:渋谷シネクイント、新宿ジョイシネマ、池袋HUMAXシネマズ4ほか