p r o f i l e

 

 前回、VJということをちょっと書いた。今回はまずVJの話。

 実は私も知らなかった。それがヴィディオジョッキーの略だと。DJがディスクジョッキーの略であるのと同じように。つまりクラブでDJが曲をかけている時にスクリーンに映像を流す人なのである。もちろんその映像は自作である。これはとても重要な役割である。かっこいい映像は大事です。私も踊るとき、映像を見ながら踊っている。

 さて次のプレイリストは2006年1月17日にやったリスト。

01
Xtal / Aphex Twin
エイフェックス・ツィンをかけるのは初めて。実は私もあまり詳しくはない。

80年代というよりは90年代の人だから。現代のテクノを代表する人で、たくさんのCDが出ている。この曲は Selected Ambient Works 85-92 というCDからかけている。アンビエントというくらいだから、静かな曲が多い。

02
Direct Drive (Edit) / Aux 88
Aux 88も現代のテクノを代表する。だが、これまた私はあまり詳しくはない。

この曲は代表曲。Rough Trade Shops; Electronic 01 に入っているので最初はそのCDで聴いた。その後、Aux 88 Presents Electro Boogie というCDにも収録されていることを知った。

03
morph01 / Biomorph
これまたよく分からない。申し訳ない。

友人のクリス・ヘイルが貸してくれたCDから。テクノである。

毎週10曲程度の選曲をするのは大変で、この頃、ちょっと苦しんでいたので、いろいろかけていた。

04
Misunderstandings / Chris & Cosey
今回の目玉はこれだ。

クリス&コージーは、元Throbbin Gristle のメンバー。Chris Carter は彼らのシンセ&エレクトロニック担当だった。アバのファンクラブ会員であったことは有名なエピソード。

コージー・ファニツゥッティは独特のオーラを放っていた。元ストリッパーという話もある。

このユニットのCDは結構プレミアがついていたりする。この曲は、Collectiv Two: The Best Of Chris & Cosey というCDから。実にかっこいいです。

05
Computerlove / Kraftwerk
何度もかけているクラフトワーク。1981年のアルバム Computer World に入っている曲。このアルバムにはクラフトワークが日本語で歌う Dentakuという曲が入っていたりする。中でも Computerlove は傑作。聴いていた友人が、あ、このフレーズはコールドプレイが使ってる!と叫んだ。

今回は、1991年の The Mixでクラフトワーク自身が取り直したヴァージョンをかけた。

06
Stranger Than Love (Remix) / Mark Stewart
元The Pop Group の Mark Stewartも何度かかけている。この曲は、エリック・サティのジムノペディがリミックスされている。

07
Transmission / Joy Division
何度も言及している Joy Division。

08
Blue Monday / New Order
これも何度も言及している New Order の Blue Monday。

09
When It's War / People In Control
これは説明が必要だろう。

このバンドがどのような活動をしたのか、あるいは一時的なグループだったのか、 分からないが、 私はこのシングルを持っている。 そして、 裏には Martin Frederix、Obvious Ian、Judy Jude、Charles Ballen、Rick Wilson、Buma Musawa、Michel とクレジットがある。

チャールズ・バレン? あの This Heat の?

というわけで当時私はこのシングルを買ったのだ。1980年。

レーベルは Crammed Discs。当時頑張っていたベルギーのレーベルだ。A面は When It's War、B面は Failing to Achieve と Pale Fail という2曲。

当時、ロック反対派という言い方があったが、まさにロックではないという意味でロック反対派的な音だ。知られざる傑作。

10
Assassins / Float Up CP
Float Up CP というのは実は Rip Rig & Panicの別名義のバンド。唯一のアルバムが1985年の Kiss Me In The Morning 。先頃CD化された、1983年の彼らのサードアルバム Attitude におまけとしてついている。マニアにはたまらないね。

余談だが、この Attitude というアルバム、当時日本盤が出ていて私はそれを買った。ステッカーがおまけで付いていた。あのステッカー、自室の本棚に貼ってあったな。

11
Her Story / The Flying Lizards
フライング・リザーズのファーストから。

12
crash / Tuxedomoon
これも説明が必要だ。

Tuxedmoon はもともとアメリカ西海岸から出てきたバンドだが、ヨーロッパに渡り、クレプスキュールで活躍した。ロサンゼルスにはRalph Recordsというレーベルがあって、明らかに東海岸とは異なる音楽シーンを形作っていた。看板バンドは Residents。

またこれはかなりマニアックなネタなのだが、西海岸には Los Angels Free Music Society (LAFMS)という団体があって、フリーミュージックを積極的にやっていた。Henry Cow、Art Bears のギタリスト Fred Frith もよくロスには行っていたはず。

ところでこの曲は、Ralph Records presents Frank Johnson's Favorites featuring The Residents, Snakefingere, Tuxedomoon, MX-80 Sound, Yello, Fred Frith, Art Bears, Renaldo and the Loaf という長いタイトルのコンピレーションアルバムの最後に収録されている曲だ。1981年。

だいたい Frank Johnsonって誰だ?と思うわけだが、裏書きによると、フランク・ジョンソンとはラルフレコードのコンピュータの名前だと。続けてこう書いてある。 A long time ago there was another Frank Johnson. He was the imaginary housemate of The Redidents. Frank was smarter than The Residents in a sort of stupid logical way. The Original Frank died in 1970. イマジナリーとあるところが謎。そしてこのオムニバスはそのコンピュータが選曲したと書いてある。

レジデンツにしても他のバンドにしても、一筋縄でいかない一風変わった音楽なのだが、この曲は実にストレートにかっこいい。当時から大好きな曲。

13
The Gunfighter / Harold Budd
ハロルド・バッドについても何度か書いたのでここでは割愛する。

 

ではまた次週に。

2006年5月2日号掲載

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