p r o f i l e

 

 次のリストは5月23日のアストロラウンジでのもの。実は前の週にやろうと思ってアストロに行ったら、閉まっていた。オーナーのアライさんに電話したら、定休日だと言う。第3火曜日を定休日にしたと言う。言ったはずだけど、と言うんだけど、聞いた記憶がない。

 知り合いが聞きに来てくれることになっていたが、まっ暗なアストロラウンジの前で、仕方ないねということになり、一緒に飯食いに行ったっけ。


01
No Time / Ultramarine
前回にもかけた United Kingdom (1993年)から。

02
Dawn's Highway / Jim Morrison
以前にも The Doors のことは書いたことがある。ドアーズのボーカリスト Jim Morrison は詩の朗読もやっていて、死後に残りのメンバーが編集して作ったアルバム American Prayer(1978年)から。

世の評価はどうか、あまり知らないが、わたしは傑作のアルバムだと思っている。特にこの詩は素晴らしい。ジム・モリソンは子どもの頃を思い出を語る。ハイウェイの上で事故があった。死んだインディアンたち。

Indians scattered on dawn's highway bleeding / Ghosts crowd the young child's fragile mind. Indian, Indian what did you die for? Indian says, nothing at all.

「夜明けのハイウェイのあちこちに血だらけで転がったインディアンたち。幽霊たちが、子どもの壊れやすい魂めがけて集まってくる。インディアン、ねえ、インディアン、どうして死んだの? インディアンは答える。別に何でってことはないよ。」(拙訳)

レコードでは風の音が背後に鳴っている。呟くようなジム・モリソンの声。音楽はない。

詩の朗読をDJの中に入れたいとずっと思っていた。つなぎのところで焦ってちょっと失敗したけど。

03
Lush 3.1 / Orbital

04
Lush 3.2 / Orbital
イギリスの兄弟ユニットOrbital のセカンドアルバム Orbital 2(1993年)
から。

ディスコグラフィーを記すと、

 Orbital 1 (1991)
 Orbital 2 (1993)
 Snivilitation (1994)
 In Sides (1996)
 The Middle of Nowhere (1999)
 The Altogether (2001)
 Blue Album (2004)

これ以外にも、サントラ盤とかがあるはずだが。もちろんリミックスでも有名。

この曲は初期の名作。

05
Lovers Of Light / Afro Celt Sound System
Afro Celt Sound Systemを見つけたことはわたしにとって驚きだった。友人のクリス・ヘイルが最初紹介してくれた。トシは絶対気に入るはずだから、と言ってわたしに聞かせたのだが、本当にはまった。これは彼らのセカンドアルバム Volume 2: Prlease (1999年)から。

主なディスコグラフィーは次の通り。

 Volume 1 : Sound Magic (1996)
 Volume 2: Release (1999)
 Volume 3 : Further in Time (2001)
 Seed (2003)
 Volume 5 :Anatomic (2005)

これ以外にリミックスやシングルやベスト盤がある。なぜ4枚目だけが、巻数がついていないのは分からない。

バンド名からも分かるように、アフリカとケルトの融合。これが、かっこよく、気持ち良い。

レーベルは、REALレーベル。

06
Dub Will Tear Us Apart / Slide & Healey vs Joy Division
たまたま買ったヴァイナルから。シングルである。片面のみ。B面はなんとツルツル。

タイトルから分かるように、ジョイ・ディヴィジョンの名曲 Love Will Tear Us Apart のリミックスなのだが、これがまた大当たり。実に良い。

レコードには何の情報も書いてない。ネットで調べると、Discogs に情報がある。2004年のリリースらしい。

07
Hex-Sex (Voodoo Mix) / Psychic TV
前回かけたレコードから。

08
Music for Someone / The Names
The Names は、Joy Division のフォロワーである。これは、Swimming というCDから。ベルギーのバンドで、クレプスキュールからレコードを出していた。プロデュースは、ジョイ・ディヴィジョンのプロデューサーでもあるマーティン・ハネット。クレプスキュールのオムニバスにも何曲か入っている。全部がいいとは言えないが、何曲かは素晴らしい。

ああ、マーティン・ハネットも今は亡い。

09
Freefall / Electoronic
ニュー・オーダーのBernard Sumner と The Smiths の Johnny Marr が結成したユニット。ニュー・オーダーはこの時期休止状態で、Johnny Marr はスミスを脱退したところだった。

ディスコグラフィーは、

 electronic (1994)
 Raise the Pressure (1996)
 Twisted Tenderness (1999)

の3枚。初期のものほど良い。セカンドには、元クラフトワークのカール・バルトスが参加している。

10
Dance The Machine / Beroshima
Beroshima のアルバム the catastrophe ballet(2004年)から。

本名は Frank Muller という。ドイツのミュージシャン、DJ。日本には石野卓球の関係で何度も来ている。石野卓球主催のイベント、ワイヤーの常連。土浦のクラブ、r-fox にも何度も来ているのだが、なかなか聴く機会がなかった。ようやく先日彼のDJプレイを聴きに行った。

実はその日わたしはつくばで飲む約束があって飲んでいたのだが、彼が土浦に来ることは知っていたので、クラブのプランナーに電話して、Beroshima来てる?と聞くと、「これから出るところだから来て下さいよ」と。

えっ、これから? だってまだ1時前だよ。いつもより早いンじゃない?

「1時から2時間やる予定ですから。今から来るとちょうどですよ」

かなり酔っていたにもかかわらず、それからタクシーを飛ばして向かった。

これほど有名なDJなのにフロアには10人くらいしか踊っていなかった。わたしはフロアの中央でずっと踊っていた。プレイが終わって、彼はプランナーの石川さんとバーカウンターで飲んでいた。石川さんがわたしを紹介してくれたので、英語で話をする。

「あなたの音楽は好きで、ぼくも良くDJでかけますよ」

「どんな曲をかけるんですか?」

「カタストロフバレエには何曲も好きな曲がありますね。この間は、別のアルバムからだけど、Electric Discussion をかけたなあ」

「あの曲は自分では結構いいと思っているんだけど、友人たちにはあまりウケが良くないんだよね」

「石野卓球関係でよく日本に来ていますね。ぼくも卓球は大好きだけど」

「彼は素晴らしいですよ。ドイツのミュージシャンにも影響を与えてる」

だいたいそんな会話だったかな。酔っていたから、完全には覚えていないけど。

奥さんが日本人らしい。日本酒が好きで、たいていDJ終わった後は酔っぱらっているとか。こんなに客が少ないのに、こんな田舎のクラブによく来てくれるなあと思うが、何だかこの雰囲気が気に入っていると言っているらしい。

ホームページアドレスは、 http://www.frank@beroshima.com/

11
Sunday / Moby
Mobyをかけるのは初めてか。友人のクリス・ヘイルが Moby のファンで、たくさんCDを持っていて、大量にCDを貸してくれた。彼の意見によると、MobyはA面よりもB面、つまりCDシングルで言うとタイトル曲よりも2曲目、3曲目の方がいい。わたしもそう思う。

これは、Run On というシングル(1999年)の2曲目。

12
Dark & Long / Underworld
アンダーワールドについては何度もかけているので説明は省略。
dubnobasswithmyheadman(1993年)というアルバムから。

12
Wia / Wim Mertens
ウィム・メルテンも何度もかけているので説明省略。Strategie De La Rupture (1991年)というアルバムから。美しいピアノとボーカル。


2006年10月16日号掲載

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