p r o f i l e

 

 次のリストは2006年2月14日にアストロラウンジでやったプレイリスト。この時期、仕事が忙しく、2月は1回しかできなかった。

 リストを見ながら思い出した。この日は、店に入るなり、マスターのアライさんに「ゴメン、今日CDJを1台友達に貸しちゃって、1台しかないんだ」と言われたのだった。いつもはターンテーブル2台とCDJを2台使用している。 CDJは、パイオニアのCDJ100という機種で、いまはCDJ1000が最高位機種で、あちこちのクラブのスタンダードとなっているが、その最も安い機種である。手軽なので、家庭用というかビギナー用にかなり普及している。確かに、最低限のプレイをするだけならこれでも十分間に合う。

 さて困った。それは、CDを2曲続けてかけることができないと言うことを意味する。

 プレイリストを変更しなければならない。幸い、私はこの日、Pillows & Prayers というCherry Red のオムニバスレコードを持っていた。そこから何曲かかけることで急場をしのぐことにした。

 それが以下のリスト。

01
Installation / Akfen
先週もかけた Akufen 。これも先週と同じく2001年のアルバム My Way から。

02Compulsion / Joe Crow
Cherry Red Records が1982年に出したコンピレーションアルバム Pillows & Prayers から。A面の最後の曲。心にしみる歌声だ。だがこの人についてはほとんど知らない。Pop Academy というサイトによると The Nightingales という Cherry Red 所属のバンドのボーカルだったとか。

ちなみに、この Pop Academyというサイト。なかなかいいです。テクノ、80年代ニューウェーヴにかなり詳しい。興味のある方は是非ご覧下さい。

03
Als Es Passierte (Andreas Dorau Remix) / Paula
先週かけた Ellen Allien のリミックスアルバム Fleig Mit Ellen Allien から。Paula なるひとがどんな人かは分からない。

このアルバム、最初から最後までかっこいい。私はこの頃、東京に出かける際によくポータブルCDプレーヤーを持っていき、ヘッドホンでこのアルバムを聴きながら歩いていた。

04
On My Mind / Everything But The Girl
これも、Pillows & Prayers から。最初はかけるつもりがなかったのだが。Everything But The Girl はいわゆるネオアカ系。当時、Cherry Redはベルギーの Crepusculeと並んでネオアカの発信源と目されていた。トレイシー・ソーンとベン・ワットのユニット。

実は私はそれほど好きではない。でも、これもまた80年代だろうと思って、かけた。

05
Day Breaks, Night Heals / Thomas Leer & Robert Rental
ラフトレードのコンピレーションアルバム Rough Trade Shops: Electronic 01 から。

確かこの二人は、Throbbing Gristle のレーベル Industrial Records からレコードを出していたはず。

私は、Robert Rental & The Normalが1980年にRough Tradeから出した Live at West Runton pavilion, 6-3-79 というレコードと、Thomas Leer が1981年に Cherry Red から出した 4 Movements というレコードを持っている。

ちなみに Robert Rental & The Normalのそのレコード、A面しかなくて、B面には溝が切っていない。ツルツルだ。

06
Tha Fall of Saigon / This Heat
先週もかけた This Heat。先週かけたのと同じアルバム This Heat から。

最近彼らの scalaというライブCDを買った。1979年の、ロンドンのスカラ座でのライブ。結構ノイジーです。

この曲も結構ハードだが、ゆったりとしたリズムと歌声は素晴らしい。

07
Photographic (Some Bizzare Version) / Depeche Mode
4月9日の項を参照して下さい。

08
Eine Symphonie Des Grauens / The Monochrome Set
これも Pillows & Prayersから。モノクロームセットは不思議なバンドだとずっと思っている。

ファーストアルバムが1980年のThe Strange Boutique。私ははじめて聴いた時、1曲だけいいと思った。その曲が何なのかもう想い出せない。この曲だったのかも知れないと思いつつ確信が持てないのだ。この曲はエキゾチックな感じがして、よい。

09
Pansy / Ultramarine
以前1度かけたことのあるUltramarine。同じく Every Man And Woman Is A Star というアルバムから。このアルバム、聴けば聴くほど傑作と思える。

最近私は彼らの別のアルバムも買った。

10
Running Away - Back Home / Paul Haig
クレプスキュールの看板アーティストだった Pau Haigは、元 Josef K のメンバー。1982年の12インチシングルから。TWI089とかなり若い番号がふってある。

この曲はA面の Running Away / Back Home。Running Away は彼の初期の代表曲のようになっていて、幾つかのオムニバスにも収録されているが、このヴァージョンは珍しい。

何度かこの曲をかけようとしてかけられなかった。曲調が強くて、他の曲と巧くなじまないような気がしていたからだ。

11
Analogue Bubblebath / AFX
Aphex Twin の1994年のマキシシングルから。

12
You See / Wim Mertens
1986年のアルバム A Man Of No Fortune & With A Name To Come から。この奇妙なタイトルは、エズラ・パウンドの詩から取られている。

よれていくピアノと歌声。アルバム中の白眉。私はこの当時すでに就職していたが、車の中でこのアルバムのカセットを大音量でかけて、ウィム・メルテンのファルセットの歌声に合わせて大声で歌っていた。かなり気持ちがいいのだが、他人が見たらバカである。

また来週。

2006年5月8日号掲載

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