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 私は高校時代何を聴いていてかと言えば、ボブ・ディランだった。

 私が中学生だった頃、それは1970年代だったが、フォークブームがあって、岡林信康らの次の世代として吉田拓郎や泉谷しげるらが出てきていた。

 当時のフォークブームの歴史的な意味は、プロダクションやレコード会社がヒットソングを作り出すスターシステムによってではなく、歌い手たちが自身で歌を作り出すということだったと思う。

 1970年代の終わり頃にはイギリスではパンクムーブメントが起こり、インディペンデントレーベルがあちこちに出来た状況があったが、当時の日本にはロック文化がなかったのでフォークソングの領域で同じ機運が起こったのだと言えるかも知れない。

 以降、巨大なシステムとアーティストとの関係が綱引きのように揺れていく状況が続いていく。

 当時のフォークを聴いていた私がボブ・ディランへとつながっていくのは自然な流れだ。加えてディランは1978年頃初来日をしているはずだ。そのことも関係していたかも知れない。ローリングサンダーレビューの頃のディランは実際すごかった。

 そんな私がなぜいまのような音楽に路線変更することになったのか。話は長くなるので、またの機会に。

 さて次のリストは、2006年3月14日のもの。

01
Fingerbib / Aphex Twin
1990年代のテクノを代表するエイフェックス・ツイン。1996年のアルバム Richard D.James Album から。Richard D.James は彼の本名。

ちなみにエレクトロニックといっても、いろいろある。ハウス、トランス、アシッド、ドラムンベース、ブレイクビーツ、デトロイト…。やはりリアルタイムで聴いてない分類が難しい部分がある。私は現在1990年代を追体験中なので、まだ分からない部分が多い。80年代ならだいたい分かるんだけどなあ。

02
Panther / Ultramarine
何度かかけている、彼らの1992年の傑作アルバム Every man and womanis a star から。

フォークトロニカという言い方もあって、彼らはそういう風に呼ばれることもある。オーガニックな生楽器とエレクトロニカの牧歌的融合、という感じかな。

かつてはクレプスキュールに関係していた。

 
03
Black Plastics / Lady Tron
友人のクリス・ヘイルにもらったコピーCDからかけた。

調べてみると、2002年のセカンドアルバム Light and Magic の1曲らしい。女性ボーカルの入るテクノ。シンセ音は古いテクノに通じる感じ。Miss Kittin にもちょっと通じるかも。

04
Hotel Of The Lake, 1990 / The Durutti Column
1990年のアルバム Obey the Timeから。繊細な煌めきを持つ彼のギターはあるにはあるが、この曲では珍しくベースが響く。

05
Fractal Zoom (Mary's Birthday Edit) / Brian Eno
1992年のアルバム Nerve Net 中の曲 Fractal Zoom のリミックスアルバムFractal Zoom から。発表は同年。リミックスは Moby 。この頃 Braian Eno は Moby と近かったのかな。

この曲はいかにも Moby というか、むしろ Moby の曲と言った方がいいくらい。

06
Shake / The Flying Lizards
前回かけた The Secret Dub Life of The Flying Lizardsから。1995年。前回の曲がアルバム中の1曲目。これが2曲目。

07
The Last Ray / This Mortal Coil
4ADのレーベルのセッションバンド This Mortal Coil は3枚のレコードを残している。

1984年の It'll End In Tears、1986年の Filigree & Shadow、1991年の Blood。

このバンドは4ADレーベルの社長、アイヴォ・ワッツ・ラッセルの発案による。メンバーは Ccocteau Twins のエリザベス・フレーザー、ロビン・ガスリー、サイモン・レイモンドの3人、シンディトークのゴードン・シャープ、Colour Boxのマーティン・ヤングとスティーヴン・ヤング、ウルフギャング・ブレスのマーク・コークス、Dead Can Danceのリサ・ジェラードとブレンダン・ペリー、Modern English のロビー・グレイ、Xmal Detchl and のマニュエラ・リッカーズ、さらに元 Magazine のハワード・デボート。他にはマーティン・マクガーリック、ジニー・バル。

ほとんどが4ADのバンドからのメンバーだが、ハワード・デボートは外部から。

曲調の基本は、Cocteau Twins。Cocteau Twins の別バージョンと考えてもいいくらいだ。

08
I'm The Message [Orbital Remix] / Karl BARTOS;Orbital
2003年のアルバム Communication から。10曲+2曲のボーナストラック。これはそのボーナストラックの1曲。Orbital がリミックスを担当しているところがミソかな。

09
Revelation / Josef K
1981年のシングル Sorry For Laughing / Revelation から。ドーナツ盤。

レーベルはクレプスキュール。番号は TWI023。番号が若い! クレプスキュールは、最初ファクトリーレコーズのベルギー支社として出発した。だから最初は Factory Beneluxといっていた。その後、クレプスキュールとして独立するが、まだ独立したばかりの頃だろう。

このバンドは Paul Haigのバンド。彼はこの後ソロになる。かなり珍しいシングル盤だと思うのだが。

明らかに Joy Division に影響を受けているのが分かる。でもポッ。

10
Socialist / Public Image Ltd
このバンドにトリビュートを捧げなくてはとずっと思っていて、でもカフェではかけにくいので困っていた。まあ、この曲ならどうにかかけられるかなと思い、かけた。

1980年の名盤、通称 Metal Boxから。2枚組。このアルバムは、最初、映画フィルムのリールを入れるようなメタルボックスに入れられて発売されており、そのような名でいまでも呼ばれている。その後通常の2枚組として売られた。彼らの最高傑作の呼び声が高い。

1979年に John Lydon は Sex Pistols を解散し、すぐに Public Image Ltd(PIL) のファーストを出す。これがセカンド。この曲はボーカルなし。Jah Wobble のベースがうねる。

11
Zoolook / Jean Michel Jarre
1984年の同名のアルバムから。Laurie Anderson や、Adrian Belewも参加している。Jean Michel Jarre はフランスの電子音楽家。テクノミュージシャンという分類ではない。

では電子音楽家とはどういう分類かといえば、古くは例えば日本の富田勲とか、あるいは喜多郎とかをイメージすれば分かりやすいか。そういう系譜があるのだ。海外では Vangelis とか。

12
Robinson Crusoe / The Art Of Noise
1990年のアルバム The Ambient Collection から。タイトルにもあるように Ambient な曲がそろう。

13
Arrangement / Tachibana Hajime
以前かけた AB1013 と同じく彼の1985年のベスト盤「逢うは別れのハジメなり」でかけているので、初出が何かよく分からないのだが。

14
Death Announcements and Funerals / Sigur Ros
2001年のHilmar Orn Hilmarsson & Sigur RosのアルバムAngels of Universe から。

レーベルはアイスランドのFatcat Records。In memory of Palmi Orn Gudmundsson, b22.04.1949 - d.27.05.1992 と書いてある。bは birth の略で生年を、dは death の略で没年を示す。それが誰なのかは分からないが。

ちなみにアイスランド語なので、Orn の O の上には小さな点が2つ付く。文字化けするので表記できない。

追悼のアルバム。静かな、悲しい曲だ。

また来週。

2006年5月29日号掲載

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