雨が降っている。イギリスで初めて出会う雨。気温が下がって涼しくなっている。傘をさして駅前の通りを歩く。

 

▲キングズクロス駅のプラットフォーム
▲ケンブリッジ
▲授業風景
▲学校の外観
▲ケンブリッジのストリート




▲Time Out London
▲ケンブリッジ駅
 

 
 2002年7月31日(水)

 9時に起きる。

 9時に起きたことがちょっとしたショックだった。昨日までは自然と8時頃には起きたのに。疲れているからか慣れてきたからかは分からないが、起きるのが遅くなっている。明日は帰るのに。しかも飛行機の時間が早い。明日起きたら10時過ぎだったなんていったらシャレにならない。飛行機に乗り遅れてしまう。なにしろおれという人間はそういうところは全然信じられないからなあ。心配だなあ。

 朝食もとらずにピカデリーサーカス駅からキングズクロス駅へ。10時半。

 最初の日の深夜に着いた駅だ。あの時は焦ったなあと思いながらケンブリッジ行きのプラットフォームの方へ歩く。チケットを往復分買う。往復で£15.20。あれっ、ケンブリッジからロンドンまで来たときは片道で£17したと思うのだが。なぜだろう。チケットには Ticket Type のところに、CHEAP DAY とあるから日曜日と平日では違うのだろうか。

 ケンブリッジまで45分。ノンストップの電車だから。11時15分ケンブリッジ着。

 雨が降っている。イギリスで初めて出会う雨。気温が下がって涼しくなっている。傘をさして駅前の通りを歩く。駅前には何もない。少し歩くと SELECT ENGLISH の学校に着く。St.Andrewsという教会の建物を使っているのか。11時半にアポイントメントを取っているので事務室へ。ディレクターのマーヴィン・マーティン氏に迎えられる。奥さんも同じく働いている。ケンブリッジは昨夜は雷と豪雨だったと言う。

 教えている先生に紹介される。その先生は教室を案内してくれる。職員室のような部屋。使っていない教室。教科書が置いてある部屋。授業中の教室ものぞかせてもらう。8人の小グループ。生徒は多国籍である。ラテン系と中国系が多いのには驚いた。生徒は最初の日にテストを受けてクラス分けがなされる。わが娘は一番下のクラスに入っていると説明される。中3だし、そんなもんだろうなあと思う。午前中は文法的な授業、午後はゲーム的な活動で実際に英語を使ってみる授業、という授業構成になっている。その他に自由参加のアクティビティがある。

 娘に会ってホームシックになられても困ると思い、娘のクラスはのぞかなかったが、他のクラスはちょっとだけのぞかせてもらう。

 1時間程度で学校を辞す。ケンブリッジのタウンマップをもらい、中心街の方に歩いていく。

 雨のなかを歩くのがいやになってバスに乗る。セントラルケンブリッジという中心街に。中心街とは言ってもそんなに大きな街ではない。ケンブリッジは大学の街でロンドンから1時間程度。ロンドンまで通勤している人もいる、という感じだから日本で言うと、私の住むつくばに似ていると思う。

 インターネットカフェを見つけたので、入っていってつくばの朗読会「ポエマホリックカフェ」の掲示板に書き込む。日本語システムは入っていないので英語で。

 朗読会と言えば、ロンドンではポエトリーリーディングが日本よりも盛んだろうと思い、グレンに会ったときに聞いたら、そりゃあ、もちろんたくさんあるさ、Time Out London っていう雑誌を見ればいいと言われたので、ホテルの売店で買って見てみると、確かにある。

 例えば昨日には、Poetry Open Mic Night というオープンマイクがボーダーズという書店(一昨日の朝行った)であったし、Poetry Unplugged というポエトリー・カフェが別の場所で開かれていた。かと思うと、The Spinning Room という会も。これはリーディングとディスカッションの会。特に昨日はいろいろと面白そうな会があったようだ。しかし昨日はミホちゃんとの約束があったから行けなかった。今夜ならば行けるのだが、あいにく今夜は何もやっていない。残念。

 それはともかく。

 小さなショッピングモールで昼食。サンドイッチ程度のもの。ストリートミュージシャンがいてギターを弾きながら歌っている。ボブ・ディランの“Like a Rolling Stone”を歌っている。帰り際、ギターケースに小銭を入れ写真を撮らせてもらう。

 小雨の中を歩いて駅まで戻る。途中、警察署を見つけたのだが、その警察署は古い建物に入っている。入り口の POLICE という文字が不思議な感じ。警察というより歴史的な建物という感じだから。ちなみにロンドンでも景観保護のために新しい建造物を作ることは法的に制限されていて、新しい店でも古い建造物の中に入っていることが多かった。ケンブリッジでもそれは同じなのだろう。

 駅の前に立ち、「日曜日の夜、ここに着いた時には心細かったけなあ」と思う

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