会う人会う人、風邪をひいていて。これも冬の風物詩なのか。と思う。自分は大丈夫だろうと思っていたら案の定どこかでうつされてしまった。そしてまた自分も、誰かに会うたびに風邪ひきだといって咳き込んでいたりする。
Kと電話ではなす。
―会いたいな
―仕方がないよ
―会いたい?
―会いたいよ
―好き?
―好きだよ
―Kさんがいないとだめみたい。わかってる?
―わからないよ
―もう、いいわ
―誤解しないでよ
―してない
―してるよ
―もういい
―会えばわかるよ。僕のことが
―わからない
―もう、いいよ
―誤解だわ
―会いたいよ
―仕方がないわ
年賀状をプリントしてる合間に、なんとなく精神科についてのサイトをみてまわる。こころの病に関するページはかなりある。が、どれもやや神経質になっていて、ワケありで閉鎖されたページや、いろいろと注意書きを書いたものが多い。そのなかに、うつ度をテストするページがあったので、何の気なしにやってみると75点という高得点をとってしまった。50点をとれば、軽度のうつの疑いがあるそうだ。しかし、その質問の多くは、「毎日の生活は充実していますか」とか「たやすく決断することができますか」とか、ほとんどの人がノーと答えそうな項目ばかりなのだけど。そういう判断をされると、気がつかずに立っていたビルの十階のベランダからふいに足下を見て、自分の状況に気づかされてあらためてめまいを覚えるというだけのことで、空に視点を移してしまえばなんということはない。
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