私はやはり貴方のことを「普通じゃない」と思います/喜多匡希……僕は、普通じゃない。普通じゃない。もうね、刷り込みみたいなもんよ、これ。<普通> っていうのが、心底羨ましい。これは今でも羨ましい。……
'08年卒一人娘シュウカツ観察記/ポム……「K大で成績もまあまあなら、どこでもあるわよ!」
友人たちからそう言われた昨年の秋。そうかな、ほんとかな?と思いながら、一人娘のシュウカツが始まった。……
名も知らぬ神がいる/税所たしぎ……風は強いオフショアで、波は頭を超えるほどのたけで、サイクリングロードから見下ろす海は、とても美しかった。雲がたれこめ、色を失った海は、水墨画の世界となる。……
日々のケダマ/アベ
ショウコ……札幌にはもう冬の気配が漂っています。一日ごとに寒さが鋭さを増し、外に出ると冷たい空気がぴりりと肌を刺す。コンビニの肉まんが恋しくなる季節です。寒空の下であつあつの肉まんを食べる幸せは格別ですが……
浪花(サバイバル)便り/(shair)……東京→ミラノと来たら次はやっぱり大阪やろ。すんなりアパートメントがみつかるといーけど。ダンナさんもアタシも大阪は初めて。帰国と言うよりは、浪花サバイバル暮らしの始まりなのだ。……
ミラノ(サバイバル)便り/(shair)
……春は花見で酒が飲める。夏は花火で酒が飲める。季節の折に触れて、そんな風流な風習を懐かしく思い出す、しぇーデス。ハジメマシテ。みなさまいかがお過ごしですか?……
On
the border/水原 櫻 ……診察後に心理検査室にて40分のカウンセリング。箱庭療法は今日はなかった。臨床心理士の先生も主治医の先生もとても温かくて、最近は病院に居るのがあまり苦痛ではない。……
正しい映画鑑賞のための17*のポイント/アリエル・人魚
……タダそうに思える試写会、招待券でもゲットのハガキ代は払っている。それでもどうしても無銭鑑賞体験をしたい方は、充分に検討したのち、失敗しないよう映画館に足をふみいれよう。……
美利河/上田美樹
……『美利河(ピリカ)』とはアイヌ語で、美しいという意味だそうだ。……
近況でございます/角田康弘
……電藝が300号だそうでほんの短い間乗り合わせただけの私ではありますがありがたいことに編集長からはいまだ身内として……
Polaloid
/ Landscape/川上澄子 ……完璧だ。と、私は思った。代々木上原を歩いていた。三宅一生の財団が所有するギャラリーを見に行く時、多分、行きの時点でそのヒトは居なかった。……
射手座月記
/つんちん ……私の家にはくまがいる。くまのぬいぐるみ。名前は「くまちゃん」である。小学校6年生のとき、井筒屋というデパートでお年玉6千円をはたいて買ったのだ。……
夢述
疾走する獏 /須藤ナツエ ……六本木に店を構えるペルシアの絨緞商人は、アルマーニのスーツが厭味無く映えて後ろで束ねた長い黒髪。「お兄さん、」と呼び掛けるけれども男は推定四十過ぎ、そして私は十代の熱冷めやらぬ愛に貧しい日本人の女だ。……
しましまの日々
/石川カヲル ……まとまった休みがとれたので南のほうの島へ行く。静けさを生むあたたかさをもとめて。……
細菌の叛乱
/キムチ ……今年の春先に、酷い咳を患って、続けていた週末のランニングを2ヶ月中断し、肋間神経痛が初夏のいまも翳りを残している。熱が出なかったし、咳以外の症状がほとんどなかったので、インフルエンザではないと分かったが、……
滑稽時評
/まだいまだ ……みなさん、こんにちは。●作家の吉本ばななさんが筆名を変え、「よしもとばなな」とするそうだ。今度子が産まれるにあたり、姓名判断の結果、家族の健康運が悪くなり、本人も神経をすり減らす事が判明し……
猟記<喇叭気味の毎日>
/建速猟奇王 ……今年もまた7月3日がやってきた。ロックをラヴ・セックス・デスという最大のキャッチ フレーズで語った詩人 ジム・モリソンがパリに消えて早、四半世紀。……
豊かな食生活。
/キムチ ……とにかく、いろいろなところから、いろいろな種類の食材が集まっている。これを豊かといわずして何が豊かといえるのか? 日本以外にこれだけの達成をなしえたところがあるのだろうか?……
劇場国家
/キムチ ……反対勢力を与党内に抱えながら、自民党が小泉純一郎を党首にいただかざるを得ないのは、小泉が民衆の歓心をかうことに成功しているからだ。……
ハムラビ法典
/キムチ ……会社でPCを前に仕事をしていると社内のITリテラシーのためのメールが配信されてきた。タイトルには「ハムラビ法典からPS2まで」とある。……
護法とキムチの夏休み交換日記
……誰も、終ったと言ったわけではない。大統領ですら言っていない。それなのに、誰もが終ったような顔をしているのはどういうわけだろう。……
インディアンサマーな生活
/吉田直平 ……もちろん、じゅうぶん信じられることではあるものの、3人の息子たちがまさに三様であることは、わたしにとってつねに新鮮な驚きの種となる。……
慧厳氏のロック講座
……ワタクシは今日、素晴らしい理論を発見いたしました。それは、名付けて、「言葉の七音階理論」と申します。今からそれを、「すごい」というひとつの言葉を例にとって、具体的に証明してみせましょう。……
ロンドン珍紀行
Hustle & Bustle /塚本敏雄 ……中学生の娘がイギリスにホームステイすることに。成田からロンドン・ヒースロー空港まで一人で行かなくてはならないので祖父母が心配して大反対。飛行費代ぐらいは出すから……
日々の戦ぎ
/塚本敏雄 ……まだ梅雨が終わらない。昨日は道ばたに紫陽花を見た。きれいな青色だった。思わず立ち止まり、見とれてしまう程鮮やかな青だった。もちろん紫陽花の色は青にとどまらない。様々に変化する。……
よろしかったでしょうか。
/キムチ ……最近、店先で「‥‥でよろしかったでしょうか?」と受け答えされて不愉快になる事が多い。友人に気にならないかと質問すると、気になると気にならないは2対1ぐらいの割合で……
かさぶた
/慧厳
……19世紀、20世紀は、ジュクジュクした時代だった/熟々、じゅくじゅく、ジュクジュク・・・/4歳の子を殺した女が14年の刑を受ける今の時代は/一体なんなんだろう
……
ちょろいもんだぜ
/大須賀護法童子
……死んだ父ちゃん(旧日本軍兵士)がよく言ってたよ。あの戦争はなんてバカだったんだって。戦争中はバカばっかりが威張ってたって。俺はそれを聞いて、お前はじゃあそのとき何をしてたんだよ……
新しい性器を迎える
/大須賀護法童子 ……女になったわたしと75歳の母とが、炎天下に毛むくじゃらの尻と皺だらけの尻とをならべて、誰かが犯しに来るのをまっている。……
「常識」について
/キムチ ……問題は世論なのか、あるいはアメリカやアジアの感情なのか。取り締まるべきものが猥褻だとすればヘアーはもはや猥褻ではなくなったようであるけれども、いったい何が「常識」であるのかはっきりさせてもらいたい。……
ある結婚式の祝辞から
/キムチ
……さて、話を終わる前に、少しは祝辞らしいお話もさせていただこうと思います。この汚い本は私が大学時代に愛読していた本で、フランスのメルロ・ポンティーという哲学者の『眼と精神』という本です。……
アフォリズム
/慧厳
……ぼくらは、20世紀という時代に構築された牢獄から/美を解放しなければならない。/自閉症患者、分裂病者、偏執狂者、糞尿嗜好者・・・、/一切の狂人たちの私有物となって弄ばされ続ける美を、……
社会人日誌
/キムチ ……12月28日 幼なじみの友だち家族と年末恒例の旅行に出かける。旅行先の大浴場に浸かりながら四方山話をする。私は、数日前にNAMの全国集会に……
背筋を伸ばせ!
/大須賀護法童子
……読む気も起こらないが、誰やらいう作家の何とかいう小説が結構売れてるらしい。その小説は何でも、悪いことをした生徒を、教師がその罪状を数え上げ
ながら一人ひとり処刑していくという……
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